下肢静脈瘤は、下肢の静脈内に存在する逆流防止の弁が壊れ、静脈血液が下肢に逆流してくる疾患です。
静脈瘤が進行すると、むくみ、重だるさ、こむら返り、血管が瘤状に浮き出るなどの症状を引き起こすことがあります。
下肢静脈瘤の手術は、症状や患者さんの状態によって異なる治療方法を選択します。
まずは脚の状態を診医師が診察し、手術が必要か、手術が必要であればどのような方法を選択するかを相談し決めていきます。
現代の下肢静脈瘤の手術は保険適用、日帰り手術を行えますのでまずはご相談ください。
下肢静脈瘤は日帰り手術が可能
患者さんの身体的・経済的負担を軽減します
血管内カテーテル治療、硬化療法は日帰りでの治療が可能となっています。
これらの手術は比較的短時間で終了し、患者さんの負担を軽減します。
こんな症状でお困りの際は
手術のご相談をお気軽にしてください
以下のような方は手術で症状が改善する可能性があります。
下肢静脈瘤が原因の
うっ血性皮膚炎がある
下肢静脈瘤が原因の湿疹がある
下肢静脈瘤が原因
の潰瘍ができている
血栓性静脈炎をおこした
下肢静脈瘤が原因の
むくみ・こむら返り・重だるさ・見た目などの症状に悩んでいる
上記に当てはまる方、下肢静脈瘤の症状で
お困りの方はお気軽にご相談ください。
当院の下肢静脈瘤手術実績
期間 |
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2022年1月1日〜2022年12月31日 |
2023年1月1日〜2023年12月31日 |
2024年1月1日〜2024年8月31日 |
2種類の血管内カテーテル治療
熱で血管内から焼き固める焼灼術・医療用接着剤で血管の中から固める塞栓術
下肢静脈瘤の手術は血管内カテーテル治療になります。
血管内カテーテル治療はメスを使わず、血管の中にカテーテルを挿入して静脈の逆流を止めるという方法です。
カテーテルの治療も大きく二つに分けられます。
焼灼術(高周波治療・レーザー治療)
塞栓術での接着剤による治療
熱で血管を焼き固める焼灼術と医療用接着剤で血管を固める塞栓術があり、両方とも治療方法は大まかに同じです。
皮膚表面に麻酔をした後に標的血管に針を刺し、血管内にカテーテルを挿入します。焼灼術はそのカテーテルから熱を出し、血管を中から焼き固めます。塞栓術はカテーテルを通して医療用接着剤を標的血管内に注入して逆流を止めます。
最後にカテーテルを体内から出して終了です。入院は不要。翌日から日常通りの生活ができます。
片足30分以内で終わり、歩いて帰れるお身体への負担が非常に少ない手術です。※治療方法は医師の診断により決まります。診断時にご相談ください。
※念のためコロナワクチン接種の前後2週間を避けて手術を行っています。
焼灼術
血管内高周波治療
血液が逆流している病的血管の中に細いカテーテルの管を入れ、120℃の高周波で血管を中から焼き固めます。
焼き固めることによって逆流を止め、下肢への負担を軽減させます。
基本的には皮膚を切ったりはせず、針を穿刺するのみです。
手術方法はレーザーによる血管内焼灼術と同じです。
手術中は局所麻酔を使用し、焼灼する血管の周りにも薄い麻酔の液体を入れるので、焼灼中の痛みや熱さは感じずに行うことができます。
焼灼された血管は縮んで索状物となり、時間経過で体に吸収されて最終的には無くなりますので、血管をストリッピング(抜去)した状態と同様になります。
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メリット
以前主流であったストリッピング術という血管を抜去する治療と比べると患者さんの体への負担が少ない。
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デメリット
術後の深部静脈血栓症のリスクあり。熱による神経損傷の可能性が0ではない。
こんな症状にお困りの方が対象の治療
下肢静脈瘤が原因のうっ滞症状(皮膚炎、むくみ、こむら返り、重だるさ、血管のふくらみ)がある方は、こちらの血管内焼灼術で症状が改善する可能性があります。
下肢静脈瘤の血管内カテーテル治療と言いますと、こちらの焼灼術が以前から保健適応で確立されてきた治療方法になります。
- ※注意事項
レーザー治療(血管内焼灼術)
血液が逆流している病的血管の中に細いカテーテルの管を入れ、 レーザーで血管を中から焼き固めます。焼き固めることによって逆流を止め、下肢への負担を軽減させます。
手術方法は高周波による血管内焼灼術と同じです。
手術中は局所麻酔を使用し、焼灼中の痛みや熱さは感じずに行うことができます。 焼灼された血管は縮んで索状物となり、時間経過で体に吸収されて 最終的には無くなりますので、血管をストリッピング(抜去) した状態と同様になります。
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メリット
以前主流であったストリッピング術という血管を抜去する治療と比べると患者さんの体への負担が少ない。
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デメリット
術後の深部静脈血栓症のリスクあり。熱による神経損傷の可能性が0ではない。
こんな症状にお困りの方が対象の治療
術後の深部静脈血栓症のリスクあり。熱による神経損傷の可能性が0ではない。
- ※注意事項
塞栓術
医療用接着剤 VenaSeal
医療用接着剤を標的血管に注入し、血管を閉塞させる治療法です。 使用する医療用接着剤はシアノアクリレートというもので、医療用としてすでに今まで使用されているものになります。(例えば皮膚の接着など) 血管内焼灼術と治療成績はほぼ同じです。
低侵襲の手術のため、最近は徐々にこちらを選択される方も増えてきています。
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メリット
熱を使わないので神経障害のリスクが焼灼術と比べると低いです。
熱を使わないので薄い麻酔が必要なく、焼灼術と比べると針を刺す回数が少なく、傷口が少なくて済みます。 術後の弾性ストッキングの着用が必須ではありません。 -
デメリット
接着剤に対するアレルギー反応を起こす方がいらっしゃいます。
こんな症状にお困りの方が対象の治療
手の力が弱くて医療用弾性ストッキングが履けない、肌が弱くて医療用弾性ストッキングが履けないというような方にお勧めの治療方法です。
- ※注意事項
手術と他の治療方法の違い
患者さんの負担軽減します
静脈瘤の治療にはカテーテルの手術以外に硬化療法という注射による治療もあります。
患者さんの病態によって手術が適しているのか、注射の硬化療法が適しているのか治療法が変わりますのでまずはしっかりと診断させてください。
硬化療法
硬化剤を標的血管に注射して固める治療法です。固くなった静脈は1年くらいかけて吸収され消失します。 治療後は約3週間の弾性ストッキングの着用が必要です。
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メリット
外来で10~20分程度で行うことができます。
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デメリット
色素沈着・しこりができる(時間とともに消失します。)
こんな症状にお困りの方が対象の治療
カテーテルでの加療が厳しい血管の蛇行が強い方、足首付近の細かい血管から出血した方、陰部静脈瘤で悩まれていらっしゃる方、細かい血管が気になっている方が硬化療法に適しています。
- ※注意事項
レーザー治療 (YAGレーザー)※保険適用外
皮膚の上から網の目・蜘蛛の巣静脈瘤に
レーザーを照射して治療する方法
照射されたレーザーは血管内のヘモグロビンに選択的に吸収され、瞬間的に焼灼します。数回当てるうちに赤や紫などの細かい網の目・蜘蛛の巣静脈瘤が目立たなくなります。
合併症として、冷却レーザー照射後に、色素沈着や水泡、発赤が現れることがありますが、徐々に改善していきます。治療後の着圧ソックスも必要ありません。
痛みが心配な方は、照射希望部位に、ペンレステープ(麻酔のテープ)を使用することも可能です。
さいたま静脈瘤クリニックの手術の特徴
下肢静脈瘤を専門として日々研鑽
手術はやはり緊張すると思います。
当クリニックでは緊張を少しでも和らげるために静脈麻酔を併用しております。
自発呼吸はしっかりとあり、リラックスできるような麻酔ですので、呼吸が止まるというような心配は基本的には有りません。
また、当クリニックはドクター・ナースともに下肢静脈瘤を専門として日々研鑽しております。
女性医師ですので女性の方で脚にお悩みがあっても、相談しやすい環境が整っております。
手術を受ける際に気をつけること
手術後には基本的にはしっかりと目が覚めているような静脈麻酔ではあるのですが、麻酔を使っておりますので念のためご自身での車の運転はご遠慮いただいております。公共機関でのご来院をお願いいたします。
このようなお悩みある方は
一度当院へお越しください
- 足に赤や紫色の細かい血管が目立ってきて足を出すのが恥ずかしい
- 足のむくみやだるさが気になる
- 立ち仕事が多く、足のだるさが気になる
- 足の血管がボコボコしている etc