皆様こんにちは。
さいたま静脈瘤クリニック 院長 橋本です。
本日は下肢静脈瘤が原因で起きてくる皮膚炎についてお話します。
下肢静脈瘤でなぜ皮膚症状がおきるの?
下肢静脈瘤があると、静脈血液が心臓に戻れずに下肢に停滞します。
静脈血液は二酸化炭素と老廃物を多く含んでいる血液です。
通常、血液検査をするときには、静脈血液を採りますので、「血液って結構黒いのね」と感じられたことがあるのではないでしょうか?
これは静脈血液は動脈血液とは違い二酸化炭素を含んだヘモグロビンが流れているので黒っぽい色をしているのです。逆に動脈血液は酸素を多く含んだヘモグロビンが流れているので鮮明な赤色です。
この静脈血液が二酸化炭素と老廃物を多く含んでいるという点が、下肢静脈瘤からくる皮膚炎の原因になってきます。
下肢静脈瘤で静脈血液が停滞してくると、下肢の皮膚・組織にも老廃物・二酸化炭素が停滞してきます。すると新鮮な酸素や栄養素が下肢の組織・皮膚にいきわたりにくくなり皮膚に湿疹、潰瘍といった症状がでてきてしまいます。そしてそもそも下肢静脈瘤で血液循環が悪いのでなかなか治らないといった悪循環になります。
治療は?
下肢潰瘍の7~8割は静脈性と言われています。
下肢静脈瘤が原因で起きてきている皮膚炎に関しましては血液の流れを良くしてあげることが重要になってきますので、医療用弾性ストッキングによる圧迫と原因疾患の下肢静脈瘤の加療になります。
「ずーっと皮膚科で薬をもらって塗っているけど下肢の湿疹が治らないのよね」という方、下肢静脈瘤が隠れているかもしれません。
一度、お近くの下肢静脈瘤を専門として診察をしているところにご相談されてみてはいかがでしょうか?
当クリニックでは埼玉県川口市の方々はもちろん、遠方からもお越しいただいております。
お気軽にご相談下さい。