クリニックを受診したら下肢静脈瘤と診断されたため、治療に前向きに取り組もうと思っているけれど、本当に治るのか不安に思っている人はいませんか?
この記事では、下肢静脈瘤におけるグルー治療の内容から他の治療方法との違いまで詳しく解説します。
目次
静脈瘤のグルー治療とは?
静脈瘤のグルー治療とは、正式には血管内塞栓術と呼ばれ、シアノアクリレートという医療用の瞬間接着剤を用いて血液が逆流している静脈の血管を閉塞させ、逆流を止める治療方法です。
接着剤を示す英語の「グルー(glue)」から一般的にグルー治療と呼ばれています。
接着剤を医療に使えるのか疑問に感じる人もいるかもしれませんが、シアノアクレリートには以下のようなメリットがあります。
| 項目 | 概要 |
| 安全性が高い | 皮膚の切開部を縫合の代わりに閉じたり、歯科用接着剤として40年以上にわたり使用されており、安全性について実証済み。 |
| アレルギー反応 | アレルギー反応が比較的少ないとされる |
| 痛みが少ない | TLA麻酔※不要で治療ができるため、患者の身体に対する負担が軽減される ※TLA麻酔とは手術時に血管周囲に撒く局所麻酔薬 |
| 短時間で治療できる | 従来の焼灼術と違いTLA麻酔を要さないため治療時間が短い。 |
| 弾性ストッキングの着用が不要 | 治療後に弾性ストッキングをはく必要がなく、すぐに日常生活に復帰できる |
上記のことから医療用接着剤を用いた下肢静脈瘤のグルー治療は、短期間で身体への負担が少ない治療を望む人に向いている方法だと言えるでしょう。
グルー治療と下肢静脈瘤における他の治療方法との違いをご紹介します。
グルー治療と硬化療法との違い

硬化療法とは、下肢静脈瘤ができている血管内に「硬化剤」という薬剤を注入し、静脈の血管を閉塞させる治療法です。
グルー治療と硬化療法には以下のような違いがあります。
| グルー治療 | 硬化療法 | |
| 麻酔 | 少量の局所麻酔を行う | 不要 |
| 適応範囲 | ・一次性下肢静脈瘤(有症状)における大伏在静脈(GSV)および小伏在静脈(SSV) ・血管の最大径12mm以下 | ・クモの巣状血管や網目状の小さな静脈瘤 ・手術が困難な蛇行した静脈瘤 |
禁忌(治療ができないケース) | シアノアクリレート系接着材に対するアレルギー歴がある人 | ・歩行が困難な人 ・深部静脈血栓症、動脈性血行障害などの患者 ・妊娠または授乳中の人 ・重篤な心疾患がある人 など |
| メリット | ・神経を傷つけるリスクが低い ・術後の回復が早い | ・新たな下肢静脈瘤ができたら都度治療できる |
グルー治療と硬化療法では治療の適応範囲と禁忌に大きな違いがあるため、医師の説明をしっかりと受け、理解を深めた上で治療方法を選ぶようにしましょう。
参考:日本静脈学会「下肢静脈瘤に対するシアノアクリレート系接着材による血管内治療のガイドライン」
グルー治療と血管内焼灼術の違い
血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)とは下肢静脈瘤ができている静脈に対して、カテーテルを挿入し、内側からレーザーや高周波で血管を焼灼して閉塞させる治療法です。
グルー治療と血管内焼灼術には次のような違いがあります。
| グルー治療 | 血管内焼灼術 | |
| 麻酔 | 少量の局所麻酔を行う | 少量の局所麻酔を行う |
| 適応範囲 | ・一次性下肢静脈瘤(有症状)における大伏在静脈(GSV)および小伏在静脈(SSV) ・血管の最大径12mm以下 | 一次性下肢静脈瘤(有症状)における大伏在静脈、小伏在静脈、副伏在静脈 |
| 禁忌(治療ができないケース) | ・シアノアクリレート系接着材に対するアレルギー歴がある人 | ・急性期深部静脈血栓症(DVT)、急性期表在静脈血栓症(SVT)の患者 ・歩行が困難な人 ・妊娠または授乳中の人 ・全身状態が良くない人(多臓器障害、DIC、ショック、前ショック状態など) |
| メリット | ・神経を傷つけるリスクが低い ・術後の回復が早い | ・再発率が低い ・術後の傷跡が目立ちにくい |
グルー治療と血管内焼灼術では適応範囲が似ているためどちらにするか迷いやすいかもしれませんが、禁忌やメリットが大きく異なるため、医師と相談の上自分に合った治療方法を選びましょう。
参考:日本静脈学会「下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術のガイドライン2019」
参考:MSDマニュアル家庭版「静脈瘤」
参考:YouTube さいたま静脈瘤クリニック「【さいたま静脈瘤クリニック】下肢静脈瘤のグルー治療【実際の治療動画あり】」
グルー治療の流れ
グルー治療はおおまかに、以下の流れで行われます。
| 手順 | 概要 |
| 局所麻酔・穿刺 | 局所麻酔をして接着剤を注入するためのカテーテルの入り口を作る |
| カテーテル挿入 | 接着剤を注入するためのカテーテルを血管の中に挿入する |
| 接着剤注入 | カテーテルを通して接着剤を注入する |
| 完了 | カテーテルを抜いて傷口に絆創膏を貼って終了 |
グルー治療を行った後は直後の歩行が可能なため、すぐに帰宅することができます。
参考:YouTube さいたま静脈瘤クリニック「【さいたま静脈瘤クリニック】下肢静脈瘤のグルー治療【実際の治療動画あり】」
グルー治療の術後について

画像出典:YouTube さいたま静脈瘤クリニック「【さいたま静脈瘤クリニック】下肢静脈瘤のグルー治療【実際の治療動画あり】」
グルー治療の術後はどのような経過をたどるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。
5%程度の確率でグルーに対するアレルギー反応(発赤+かゆみや発赤+痛み)が出現する方がいらっしゃいます。何か気になる症状が出現時にはクリニックを受診していただきます。
術後は静脈瘤が原因であるむくみ・重だるさ・こむら返りが軽減します。
グルー治療を行った後はすぐに下肢静脈瘤が消えるわけではなく、上記画像のように、3~4か月の間をかけて徐々に小さくなっていきます。
また術後に起こる深部静脈血栓症・神経障害といった合併症の発生率が少ないため、比較的安心して療養できるでしょう。
参考:YouTube さいたま静脈瘤クリニック「【さいたま静脈瘤クリニック】下肢静脈瘤のグルー治療【実際の治療動画あり】」
グルー治療にかかる費用

画像出典:さいたま静脈瘤クリニック「料金表」
上記画像はさいたま静脈瘤クリニックで下肢静脈瘤の治療を受けた場合の、保険適用の目安料金です。グルー治療には多額の費用がかかるのではないかと考え、受診へのハードルが高いと感じている人も、目安の料金を知ることで治療に前向きに取り組めるのではないでしょうか。
治療にかかる料金が気になる場合はあらかじめ自分が受診したい病院やクリニックに問い合わせをして、何にどのくらいの費用がかかるのかを確認し、納得した上で受診することが大切です。
グルー治療のリスク
グルー治療は比較的新しい治療法であるため、長期治療成績の報告が少ないと言われています。
そのため、グルー治療を選択するならできるだけ治療実績が豊富なクリニックで受けた方がリスクを減らせるでしょう。
下肢静脈瘤のグルー治療を受けたい人は実績豊富なさいたま静脈瘤クリニックにご相談ください
下肢静脈瘤のグルー治療を受けたい人は、さいたま静脈瘤クリニックにご相談ください。
さいたま静脈瘤クリニックではグルー治療に積極的に取り組み、YouTube動画でも治療方法や術後の経過について発信しています。
またかかる費用が気になる方のために料金の目安もホームページに掲載し、患者の皆様ができるだけ安心して治療に取り組めるようにしています。
興味のある方は、次のページからご予約ください。
まとめ
静脈瘤のグルー治療とは、正式名称「血管内塞栓術」のことですが、シアノアクリレートという医療用の瞬間接着剤を用いて血液が逆流している静脈の血管を閉塞させる治療方法です。
この記事も参考にして、ぜひ下肢静脈瘤の治療に積極的に取り組んでみてください。

